
吉田麻也みたいにグルテン抜きを実践しようと思い
うどんから蕎麦に変えましたが
蕎麦に合うのは、やっぱり天ぷらだろ・・と思い
水と小麦粉を混ぜて・・・・あ、やってしまった・・
という事で・・ヤマハのNMAX155が納車されました。
無類のNMAX好きとしては、特に今回の新型NMAX155は
絶対に無視出来ない存在な訳ですよ・・
まあ、今まで無視した事はないんですけどね・・

新型NMAX155の最大のウリは
何と言っても、このYECVTと呼ばれているCVTで
ボタンを押す事でギア比を変更出来る機能が付きました。
加速をしたい時には素早くエンジン回転数を上げたいけど
マッタリ流す時には出来るだけ回転数を下げたい・・
そんな任意にギア比を変えられるCVTの機構なんて
このクラスのスクーターに付くはずがないだろうと
スクーターに乗る誰しもが諦めていたと思うのですが
ついにヤマハがやってくれた訳ですよ。
しかも、お値段据え置き・・
実際には以前のモデルよりも定価は上がっているのですが
先月発売されたホンダの新型PCX160の定価と
今回のNMAX155の定価は、ほぼ同じなので
このYECVTが付いた事によって
価格が上がった訳ではない事が分かります。
これでもう、ウェイトローラーの重さを変更する為に
何度もクランクケースを開ける事から開放されます。

ぶっちゃけ、タコメーターが付いただけでも、かなり嬉しいのですが・・
自由に変速が出来るCVTと聞くと想像するのは
自動車のようなMTモード付のCVTなんですけど
NMAX155では、変速に使うボタンは1つだけなので
シフトダウンのみ3段階で行う事が出来る極めてシンプルな構造です。
その他には、Tモード(おそらくツアラー)と
Sモード(おそらくスポーツ)の走行モードが変更出来ます。
TモードからSモードに変更すると500回転ほど上がりますし
シフトダウンを行う度に1000回転上がりました。
しかも、シフトダウン時の変速レスポンスは
DCTと同等・・いや、それ以上に思うくらい俊敏です。
何もしていない時がもっとも重いギア比になるので
そこが一般的なMTモードのCVTとは違う所ですね。
ただ、アクセルをガバっと開くと
勝手にシフトダウンレベルが上がるので
別にシフトボタンを押さなくても
YECVTの恩恵を受けられるようになっています。
シフトアップボタンは無いので
アクセルを抜くか、走行モードを切り替えるボタンを押すことで
シフトダウンレベルが0に戻ります。
なので、シフトダウンレベルを3から2に戻したり
2から1に戻す事は出来ない構造ですね。
ぶっちゃけ、血の気の多いライダーにとっては
シフトアップとダウンボタンの両方が欲しい所ですが
誰にでも扱えるようにあえてシンプルにしているのかなと・・

そのシフトダウンボタンは一番下にあるのですが・・
このボタンの数の多さを見るだけでも
従来の125ccクラスのバイクに収まっていない事が分かりますね。
ちなみに走行モードを切り替えるボタンは、この裏側にあります。
ギア比については、Tモードだと4000回転で時速40Km/h
4800回転で時速60Km/hほど出せますし
5000回転あたりで大きく変速するので
5000回転で時速70Km/hほど出せます。
つまり、従来のヤマハの155ccのスクーターと比べても
かなり重いギア比になっているので
高速道路でも比較的静かに走れそうですね。
ちなみにホンダの150ccクラスのスクーターは
プーリーが小さいのでヤマハ車よりもエンジンがブン回っていますが・・
それでもカタログに掲載されている時速60Km/h以下の領域では
PCX160の方が燃費が良いのですが
高速道路を時速100Km/hで巡航させた場合の燃費では
NMAX155の方が良くなると思われますね。

ボタンが多いって事はつまり、多機能って事なので
タコメーターだけでなく、水温計やバッテリーの電圧を
表示しながらでも走行が出来たりします。

先代モデルからスマホと連動する機能はありましたが
今回からスマホの情報をメーターパネルに表示したり
指定のナビアプリを入れる事で
ナビの画面をメーターパネルに表示出来るようになりました。
もはや、他の125ccクラスのバイクと比べるレベルではなく
CB650Rのホンダ最新のメーターパネルでも
スマホと連動して色々出来るのですが
ぶっちゃけ、NMAX155の機能性には負けていると思いました・・

実際に走ってみると、走行するフィーリングは
先代のNMAXに毛が生えた程度のバージョンアップ具合というか・・
シフトボタンを押したり、走行モードを変更したりして
YECVTと多機能なディスプレイに
心をほとんど持って行かれている状態なので
真面目に車体の乗り味を味わっていなと思います。
まるで、その事をヤマハが分かっているかのように
最初に「メーターパネルをガン見すると死ぬ事になるぞ」と警告画面が出ます。
NMAXのブレーキは125ccクラスの中でも
もっともショボいと言い続けていますが、それも従来通りですね。
ただ・・今回はシフトダウンが出来るようになった事で
ブレーキを使わなくても車体を止められるだけの
強力なエンジンブレーキを得られるようになったので
電気を回生しない版の日産のEパワーだと
思ってしまいました・・
これだと様々な傾斜の下り坂に合わせて
エンジンブレーキを使い分けられるので
おそらく・・従来の3~4倍はブレーキパッドが持ちそうです。

標準装備のウインドスクリーンはNMAXもPCXも
メーターバイザー程度の飛び出し具合でしたが
ちゃんとスクリーンとして機能するサイズに変わっているので
こういう細かい所も地味にありがたいですね。

初代NMAXでは、ヤマハとは思えないような
残念なデザインのテールランプだと言っていましたが
2代目では、ヤマハらしくカッコ良くなり
今回の3代目では高級感すら感じさせるような
精悍なデザインに変更されましたし
ウインカーもやっとLED化されました。
ただ、ナンバー灯は白熱電球でした・・

加速性能に関しては正直、同じクラスのスクーターは
相手にならないほど速いので、なんならMT車もカモれるかも・・
というのも、シフトダウンレベル3で加速させると
エンジン出力がもっとも高い8000回転を
ずーっと維持しながら加速させる事が出来るので
まるでレース用にセッティングしたCVTのようでした。
このNMAX155に感じる、この感覚はなんだか
ヤマハのMT-09が初めて登場した時の衝撃と似ていて
性能や機能が車体価格を超越しているので
今回のNMAX155は小型スクーターの革命なんじゃないかな・・
ちなみに来月に発売される125ccのNMAXには
YECVTやナビが表示出来るマルチモニターが
付いていないんですよね・・個人的にはそこが一番残念です。
という事で・・今回のNMAX155は
ヤマハが本気でPCX160を潰しに来たと思わせるような
まるで次元が違うレベチなスクーターでした。
正直、PCX160の価格より5万円くらい高くても
このNMAX155を選ぶと思いますし
YECVTにはその価値が十分にあると思います。
どんなに新しいバイクに乗っても
もう感動なんてしないと思っていましたが
このNMAX155だけは久々にワクワクする感情が芽生えましたわ・・
まだ早過ぎるんですけど
今年のベストバイクはNMAX155で決定な気がしますわ・・
ただ、先代のNMAXと同様に
生産台数が多いホンダのPCXとは違って
NMAX155では、需要に対して
生産台数が全く追いつかない可能性があるので
全く買えないバイクになりそうな感じはしますね・・