2026年の第一弾バイクとなる
ヤマハのFazzioが納車されました。
もうバイクを買うのは控えて
乗る方に力を注ごうと思っていましたが・・
何だかよく分からない125ccのスクーターが出たので
無類のワンツーファイブ好きには
我慢する事が出来ませんでした・・
Fazzioは、イタリアの発音だとフェ・・ファ・・フェラッ‥
フアッツィオになるのかな・・
面倒くさいので以後は、ファジオと呼びたいと思います。
いきなりでアレなんですけど
ファジオの事がよく分からないので
とりあえずカバー類をバラしてみることにしました。
バラした時の車体全体から感じた印象は
同じフラットフロアを持つシグナス系とは
全く違っていましたわ・・
ネジ自体もデザインとして成立させているので
見つけにくい隠れたネジなどは無く
見えているネジを外すだけで
感覚的にカバー類を外せたので
メンテナンス性は、同クラスの中でも
かなり高い印象でした。
ヤマハのバイクは、整備士に優しい設計だと
長年言い続けてきましたが
ファジオも例外ではなく
例えば、フロント側のカバー類を外すのに
最初に取り外すプラスねじは
斜め前に向かって固定されているので
フロントフェンダーに邪魔されずに
ドライバーを突っ込める設計になっています。
ホイールのエアバルブも外に向かって
斜めに固定されているので
普段の空気厚を調整する作業だけでなく
タイヤ交換時の虫ゴムを外す作業もやりやすいと思います。
このちょっとした気遣いが、ヤマハの優しさで
新しいバイクを触る度に感動させられますね。
んで、ファジオのカバー類をバラして一番気になった部分は
車体に使われている非防水の110型コネクターが全て
見た事がないコネクターに変わっていた所でした。
まあ、確かに従来の110型コネクターは
中にある端子のガタツキが多く
差し込む時に引っかかる時があるので
生産性を落とす原因になる事は想像がつきましたが
このコネクターでは、まるで防水コネクターのように
全くガタツキがないのでスムーズに抜き差しが出来ました。
他の車両みたいに全てのコネクターを防水型にするのも
一つのやり方だと思うのですが
意地でも非防水型コネクターを使う
大人の事情がありそうですね・・
外してみるとメス側はこんな感じでした。
中の端子はコネクターから外してはいませんが
おそらく従来の110型だと思われます。
というのも、実際に110型の端子を使って
サイドスタンドスイッチキャンセラーを製作出来ました。
ファジオは、ジョグ125と全く同じ空冷エンジンという事で
ジョグ125に新たなライバル出現か・・
なんて思ったのですが・・
実際には、ジョグ125よりも価格が10万円ほど高いので
ファジオは、NMAXやシグナスX、シグナスグリファスの
水冷エンジン勢と同価格帯になる訳ですよ・・
低価格帯のスクーターに採用される空冷エンジンなのに
水冷エンジンの車輌と同じ価格帯って
どんだけファジオって高級車なんだと思った訳ですが・・
スマートキーなのはもちろんですが
例えば、2種類の生地を使ったシートは
同価格帯のスクーターよりも上質で
つなぎ目のステッチもオシャレですね・・
ちなみにこのシート・・見た目だけでなく
クッションの厚みも幅も十分にありますし
硬くもなく、柔らかくもなく丁度良い硬さなので
ぶっちゃけ、シート自体の乗り心地は最高というか
過去の125ccスクーターのベスト1、2を争うほどの
デキの良いシートでした。
シートを開けると給油口のまわりは
まるで高級自動車のエンジンルームを思わせるような
樹脂のカバーで綺麗に覆われていました。
特に、YAMAHAと書かれている所の
スマホと通信する為の送受信機の収め方は
他の車両を圧倒するというか
本来は、バッテリーの所に隠してあるものですが
あえて表に出してデザインとして成立させている所は
まさに発想の転換だと思いました。
あと、シート下に燃料タンクがあると
荷室が狭くなるというデメリットもあるのですが
何とかホンダのディオ110よりも1L程度広い容量を
確保出来ていますね。
サイドスタンドには、ゴムの受けがあるので
バタン!という騒音を立てずにスタンドを払えます。
ディオ110やジョグ125に限らず、シグナスグリファス等
足下が狭いだの何だのって
フラットフロアのスクーターって
ライディングポジションに関しては
何かと色々気になる部分というのがある物なんですが・・
ファジオには全く何も感じないので
とにかく乗っていて気分が良いというか
単純にフラットフロアの原付二種のスクーターとして
良く出来ていると思いました。
スペック表では、出力の高い水冷式エンジンと比べて
どうしても数値的に低い空冷式エンジンですが・・
正直、2~3馬力の差なんて鼻クソ程度というか
エアロパーツで空気抵抗を軽減する事で
いくらでもひっくり返せるのは
ディオ110やジョグ125から教わった教訓なので
今ではエンジン出力の差が気にならなくなりました。
上:ジョグ125 下:ファジオ
ジョグ125もファジオも全く同じエンジンという事で
直接比べてみると、マフラー周りも同じようですね。
マフラーカバーのデザインは違いますが
ネジ穴の位置が同じっぽいので
ジョグ125のカバーと付け替えたりも出来そうです。
ファンカバーのデザインも微妙に違うのですが
ファジオの方がより広い部分のマフラーを覆っているので
バージョンアップしている感じがしますね。
あと、O2センサーの位置も同じに見えるので
JOG125のマフラーをファジオに
そのまま付けられそうです。
上:ジョグ125 下:ファジオ
今度はクランクケース側から見比べてみると・・
クランクケースカバーもエアクリーナーボックスも
全く同じだと思うのですが・・
エンジンの仕様は、微妙に変わっていて
ジョグ125にはあった矢印の
横からのオイルの排出口が
ファジオでは無くなっていますね。
あと、時速60Kmの定値走行燃費が
ジョグ125とファジオでは違うので
CVTは同じでもセッティングが変わっている可能性がありますね。
あと、フロントフォークと同様に
リアサスペンションの自由長も
明らかにファジオの方が長いので
両方とも片側に1本のショックしか付いていませんが
ファジオの方が良く動いてくれてソフトでした。
ジョグ125のウリはシート高の低さなので
どうしてもサスペンションは短めになり
その分、バネレートが上がるので
乗り心地が犠牲になってしまいますね。
そして、ファジオ最大のウリが
マイルドハイブリッドシステムですね。
どういう状況でアシストが入るのか
全くの謎だったので様々な走らせ方をしてみましたが・・
停車時からの発進時にのみ最大で3秒間アシストする・・
と、言い切って良い感じでした。
スタート時にアクセルを全開にすると
3秒も経たずに早々にアシストが打ち切られますが
パーシャルに近いアクセル開度だと
じっくり3秒間フルにアシストしてくれました。
ごく希に時速10Kmあたりからでも
アクセルを捻り直すとアシストが入りましたが
100回スロットルを捻って1回動作するかどうかでしたので
希にそういう事も起こる感じですね。
停車時やアイドリングストップ状態からだと
出だしの時に100%アシストしてくれましたけど
特に素早くスロットルを捻らなくても
普通に捻っただけでアシストが入りましたし
意図的にそろ~っとアクセルを捻る事で
アシストしない走らせ方も出来ました。
ジェネレーターによるアシストが入ると
メーターパネルに書かれたアシストの文字のまわりを
矢印がグルグル回ってアニメーションするのですが・・
アシストが入るとフロントサスがいつもより伸びて
まるで155ccのNMAX並のトルクが体に掛かるので
メーターパネルを見なくても
体感的に分かりましたわ・・
おそらく1PSどころか、0.5PSにも満たないユルいアシストが
実際に体感出来るかどうかは
ファジオの存在価値を決める
かなり大きな要素だと思ったので
ちゃんと体感出来てホッと一安心しましたわ・・
バイクのエンジンは自動車とは違い
常にジェネレーターの負荷が掛かっているので
その負荷から解放されるだけでも
結構な違いが出そうな予感はするのですが
それだけでなく、ユルくてもちゃんと
動力としてジェネレーターが
エンジンをアシストしているので
125ccの非力なエンジンにとっては
ちゃんとメリットがあるようですね。
原付2種のマイルドハイブリッドシステムと言えば
やっぱり、ホンダのPCXハイブリッド(e:HEV)ですね。
最初に裸の状態のファジオをあえて載せましたが
カバー類を外してもファジオは従来通りのスクーターなので
PCXハイブリッドのようなリチウムイオンバッテリーも無いし
オレンジや紫色の高圧ケーブルも存在しませんでした。
あと、PCXハイブリッドで走行中にアクセルをオフにすると
回生ブレーキが掛かりますが
ファジオには、それも当然ないので
ファジオのマイルドハイブリッドシステムは
従来からある鉛バッテリーやジェネレーターを利用した
この世でもっとも簡素な
マイルドハイブリッドシステムとも言えますね。
PCXハイブリッドのアシストは
ぶっちゃけ、燃費向上の為というよりも
加速力を増強する為の
ハイブリッドシステムだったので
高速域でない限り、アクセルをひねり返せば
いつでもアシストを受けられたのですが・・
ファジオのアシストは基本的に発進時のみなので
発進時にもっとも燃費に影響する静止摩擦力を
出来るだけ軽減する為だけに的を絞った
極めて限定的なアシストだと思いましたが・・
ファジオのWMTCモード値の燃費は56.4Km/Lという事で
それまで原付2種スクーターで最強の燃費だった
ホンダのディオ110(55.6Km/L)を抜いて
ファジオが1位になったので
ちゃんとスペック表の数字にも
ジェネレーターのアシストの効果が出ていますね。
125ccのエンジンが110ccのエンジンに
燃費で勝つ事は、本来あり得ない事ですよ・・
ただ、時速60Kmの定値走行燃費では
ハイブリッドシステムが機能しない為
ディオ110には余裕で負けますけどね・・
ちなみにファジオのスペック表での燃費は
時速60Kmの定値走行燃費(55Km/L)よりも
WMTCモード値(56.4Km/L)の方が良いという
生粋のガソリンエンジンでは
絶対にあり得ない現象が起きています。
つまり、体感的にも数字的にも
ファジオのマイルドハイブリッドシステムは
しっかり機能している・・という事になりますね。
た~だ~
ファジオのマイルドハイブリッドシステムを動作させるには
少々、クセがあるというか
例えば、一時停止のラインの手前で0.5秒ほど停止して
すぐに発進してもアシストされません。
正確な秒数は数えてはいませんが
体感的に2秒以上は、しっかり停止してから発進しないと
アシストが機能しませんでしたわ・・
なので実質、信号待ちの時のみ機能する
アシストと言って良いのかもしれませんね。
かといって、1秒停止しただけでも
アシストが動作する場合もあったので
明確なアシストが動作する条件は
まだ分かっていない状態です。
そもそもの話、身長170センチの短足が乗っても
自然で楽なライディングポジションが取れる所が
もっとも気に入った所なんですが
イタリアを思わせる見た目のオシャレさと
メンテナンス性の良さ・・
そして超マイルドなハイブリッドシステム・・
それがファジオの魅力だと思いました。